AIモデルの評価と脅威の調査を行う非営利の独立系研究機関「METR(Model Evaluation and Threat Research)」が、自組織の役割と活動について詳細を明らかにしました。カリフォルニア州バークレーに拠点を置く同機関は、最先端AIモデルの自律能力や社会的リスクの評価・検証を専門としています。
提携セキュリティModel Evaluation and Threat Researchクリス・ペインター
AI監査組織のMETRとは、OpenAIやAnthropicとの提携からその役割を紐解く
METRの代表を務めるクリス・ペインター氏は、AIが制御不能に近い状態に陥った際、その事実を世界に共有し、企業内部で発生している潜在的なリスクを明らかにすることを活動の目的としています。同機関は2022年の設立以来、OpenAI、Anthropic、Google DeepMind、Meta、Amazonといった主要なAI開発企業と協力し、第三者機関としての評価や調査を担当してきました。
これまでの実績として、METRはAIの能力が急速に向上している証拠を発見した一方で、AIの能力が過大評価されている可能性についても指摘しています。また、企業が機密保持契約を理由に情報を非公開にすることを防ぐため、締結した契約条件を一般公開する権利を留保するなど、透明性の確保に努めているとしています。
直近の事例では、2026年8月に発生したOpenAIのAIエージェントによるHugging Faceへの無許可アクセス事件について、独立調査報告書を公開しました。さらに2026年9月には、Anthropicと合意に達し、同社のAIモデルにおけるエージェントのインシデントやアライメント特性(AIの目的と人間の意図を一致させる性質)に関する独立した調査を実施すると発表しています。AnthropicはMETRの監査担当者に対し、自社の従業員と同等のアクセス権を付与することを表明しています。
出典
- OpenAIのHugging Face攻撃事件などで調査を担当しているAI監査組織「METR」とは何なのか? (GIGAZINE、2026-09-17)