Alibaba傘下のDamo Academyは、CTスキャンの画像を元に約150種類の腹部疾患を特定できる医療用画像言語モデル「RADAR」をオープンソース化し、GitHubで公開しました。
Alibaba傘下のDamo Academy、腹部CTから約150種の疾患を特定できる医療用画像言語モデル「RADAR」を公開
腹部CT検査は解剖学的構造が複雑であるため、微細な異常の見落としが重大な問題につながるという課題があります。RADARは、40万件以上の造影腹部CT検査と1500万組の解剖学的情報を含む画像・テキストペアを用いてトレーニングされました。臨床レポートから直接学習する手法を採用しており、従来のAI開発において課題であった、トレーニング段階における手動アノテーション(データへのラベル付け作業)の負荷を軽減しています。
性能評価において、RADARは内部コホートにおける146の画像所見診断で、AUC(曲線下面積)0.913を達成しました。外部センターによる評価でもAUC 0.874〜0.912を示しており、高い汎化性能を示しています。がんの病理学的所見に基づいた検証では、肝臓・膵臓・胃・大腸の4種類においてAUC 0.891〜0.984という高い性能を示しました。また、初期トレーニングでは除外されていた急性腹部疾患に対してもAUC 0.904を維持しています。
放射線科医が参加した読影試験では、RADARは多くの参加者を上回る性能を示し、医師と連携することで診断性能が約10%向上したとされています。また、RADARは診断に関連する視覚的な手がかりを強調する「アテンションマップ」を提供し、臨床現場での活用が期待されています。
出典
- CTスキャンを読み取りガンを含む約150種類の腹部疾患を特定できる医療用画像言語モデル「RADAR」をAlibaba傘下のDamo Academyがオープンソース化し公開 (GIGAZINE、2026-09-28)