最近のレポートや調査によると、大企業はパーソナライズされた価格設定とターゲット広告を実施するために、人工知能(AI)と機械学習の導入をますます進めています。
ファストフード業界では、McDonald'sが米国を含むいくつかの市場で、AIを活用した「価格設定エンジン」を使用していると報じられています。このシステムは、機械学習アルゴリズムを使用して、約14,000店舗における数百万件の日常的な取引を分析し、地域の顧客の支払意欲や、バーガーキングやウェンディーズといった競合他社の価格設定に基づいた「最適な価格」を算出します。McDonald'sは、最終的な価格決定権はフランチャイズオーナーにあると述べていますが、オーナーたちは、本部の推奨価格を採用するよう大きな圧力に直面していると証言しています。
オンライン食料品セクターでは、Groundwork Collaborative、Consumer Reports、およびMore Perfect Unionによる調査の結果、Instacartにおいて価格の実験が行われている証拠が見つかりました。437人の買い物客を対象とした研究では、Instacartが、全く同じ時間・場所で、全く同じ食料品を注文しているにもかかわらず、一部の消費者に対して他の消費者よりも最大23%高い価格を提示していることが判明しました。Instacartは、一部の顧客にわずかな変動が見られることはあるものの、ほとんどの顧客には標準的な価格が表示されているとし、こうした変動はランダムなものであり、特定の顧客特性を使用しているわけではないと主張しています。
ギャンブルセクターでは、DraftKingsが、最も負ける可能性の高い個人をターゲットにするために機械学習モデルを使用していると報じられています。同社の元データアナリストによると、このモデルは2023年に、広告に反応して賭け金を増やし、より多く負ける傾向にあるユーザーを検出するように設計されました。DraftKingsは、プロモーションは損失額ではなくアクティブなユーザーを対象としているとして、不当なターゲティングの主張を否定していますが、調査ではギャンブル依存症に陥りやすい個人へのターゲティングに関する懸念が浮き彫りになっています。
これらの慣行は、個々の消費者の許容範囲をターゲットにして利益を最大化するために、詳細なデータが使用される「サーベイランス・プライシング(監視型価格設定)」という広範なトレンドの一部です。これにより、連邦取引委員会(FTC)やさまざまな州議会を含む政策立案者による監視が強まっており、価格の透明性を向上させ、アルゴリズムによる価格カルテルを抑制するための規制が検討されています。
出典
- The End of a Fair Price: Dynamic Pricing and the Normalization of Gouging (Hacker News Frontpage, 2026-09-29)
- Groundwork Collaborative
他2件の出典出典を閉じる
- マクドナルドはAI価格設定システムで店舗ごとの「最適価格」を算出している、バーガーキングなど他店舗の価格も考慮 (GIGAZINE, 2026-09-30)
- ギャンブルが下手で中毒になりやすく負け続ける人を狙うターゲティング広告をオンラインスポーツ賭博会社DraftKingsが出し続けているとの報道 (GIGAZINE, 2026-09-30)