株式会社TWOSTONE&Sonsが、従業員300名以上の企業でAI/DX推進に取り組む経営層や責任者111名を対象に実施した調査によると、社内主導のAIプロジェクトにおいて91.9%が停滞や頓挫を経験していることが明らかになった。
AI内製化プロジェクトの9割超が停滞・頓挫を経験、原因は「戦略・構想の設計」に集中
PLUS ULTRA by アメノヨミ
調査の結果、プロジェクトが足踏みしやすい段階として「AI活用の目的・テーマを決める段階」が57.7%で最多となった。また、AI活用を進める上で重要だった要素として「AI活用の戦略・構想の設計」が58.6%に達し、技術やツールの選定(37.8%)を上回った。
プロジェクトの停滞・頓挫の背景としては、「経営課題・業務課題をAI活用につなげる力」の不足を挙げる回答が58.8%で最も多かった。停滞によって生じた影響としては、プロジェクトや投資の縮小・凍結が56.9%で最も多く、次いで本格導入や全社展開の遅れが55.9%となった。
また、自社のみで対応することが難しい領域についても、「AI戦略・活用構想の設計」が58.6%と最も多く、その理由として「経営・事業・業務とAI技術の両方を理解できる人材がいない」との回答が53.6%にのぼった。
PLUS ULTRAby Amenoyomi
AI内製化の停滞は、単に適切なツールが見つからないことではなく、その前段階である目的やテーマを定める「上流の設計」で足踏みすることが主因となっています。調査では、AI活用の目的・テーマを決める段階で行き詰まりを感じる回答が57.7%に達し、技術やツールの選定よりも、戦略や構想の設計という上流工程に課題が集中している構造が示されています。
この設計段階でつまずく背景には、経営や事業、現場の業務内容と、AIという技術の双方を理解し、それらを具体的に接続できる人材の不在があります。自社のみでの対応が難しい理由として、「経営・事業・業務とAI技術の両方を理解できる人材がいない」ことが53.6%と最多に挙げられており、単なる技術力ではなく、ビジネス課題をAIの仕様へと翻訳する能力がボトルネックとなっています。
このような戦略設計の不備は、単なるスケジュールの遅延にとどまりません。設計が不十分なまま進んだ結果、投じた費用や工数が成果に結びつかず、プロジェクトや投資が縮小・凍結されるケースが56.9%にのぼります。さらに、期待した成果が出ないことで、現場レベルでAI活用への不信感や抵抗感が高まるという組織的なリスクにも直結しています。
出典
- AI内製化、9割超が「停滞、頓挫」を経験 つまずく原因は“技術”ではなかった (ITmedia AI+、2026-09-25)
- TWOSTONE&Sons