生成AIの普及により、半導体にはTransformerなどの巨大な計算モデルに対応するための高度な演算性能と、データ転送帯域の確保が求められています。現在のAIチップは、演算処理能力と、演算器・メモリ間およびGPU間のデータ転送速度という2つのボトルネックに直面しています。
生成AIが加速させる半導体進化の核心とは 基本から次世代構造まで図解で解説した入門書が登場
これらの課題を解消する技術として、DRAMを垂直に積層してデータ渋滞を防ぐHBM(高帯域幅メモリ)や、チップとメモリを密に配置する先端パッケージング技術、複数のGPUを仮想的に1つの巨大GPUとして駆動させる超高速接続技術(NVIDIAのNVLinkなど)が不可欠となっています。
また、微細化の限界に対応するための構造進化も進んでいます。従来のプレーナ型から、チャネルをフィン状にして三方向から制御するFinFET構造を経て、現在はチャネルをゲートが全周囲から包み込み、制御能力を飛躍的に高めたGAA(Gate-All-Around)構造への移行期にあります。Samsung Electronicsは2022年にGAAを採用した3ナノメートル世代の量産を開始しており、TSMCは2025年末から2ナノメートル世代での導入を予定、Intelは2026年から「RibbonFET」と称するGAA構造の量産移行を目指しています。
SBクリエイティブから刊行された『図解で深掘る きちんとわかる 半導体 基本+しくみ+業界地図』(ずーぼ著)は、こうした半導体の基礎から、製造プロセス、そしてファブレスやファウンドリといった複雑な業界構造までを、図解を用いて体系的に解説しています。
出典
- AIがもたらした「半導体」の進化 光電融合、HBM、新トランジスタ――果てなき性能向上、どうかなえる? (ITmedia AI+、2026-09-30)
- 図解で深掘る きちんとわかる 半導体