数学者のテレンス・タオ氏は、数学における優れた未解決問題が、AIによって非再生的な形で「採掘」されており、将来的にこれらの問題が希少になる可能性があるとの見解を示しました。
タオ氏によれば、技術やインフラの進歩は数学の難易度を下げ、研究を前進させる一方で、分野における「難易度のランドスケープ(地形)」を平坦化させる側面があります。特にAIの活用については、特定の領域において有望な問いを見出す能力を損なう可能性があると指摘しています。
また、AI企業が解決に至るプロセスや負の結果を公開しない傾向についても言及しました。AIが既存の未解決問題を急速に解決することで、研究者が洞察を得る前に問題が「食いつぶされて」しまう、いわゆる「スコープ(先回り)」の現象が、オープンサイエンスの伝統や学術コミュニティの健全な発展を阻害する恐れがあるとしています。
出典
- Tao: Open math problems being non-renewably mined by AI (Hacker News Frontpage、2026-09-08)