パナソニック ホールディングスは、シミュレーションとAI(人工知能)を融合させ、デバイス設計の自動化と高度化を目指す「設計AI」を開発しています。
同社のプロダクト解析センターの太田智浩氏は、オンラインイベント「ITmedia Virtual EXPO 2026夏」の基調講演において、同技術の仕組みと活用成果について説明しました。
同社が取り組む「設計AI」は、設計者が決める基本構造からパラメーターを最適化する従来の設計手法とは異なり、設定された領域内で性能を最大化できる構造をゼロベースで探索する技術です。これにより、設計者の経験だけでは発想しにくい構造の検討が可能になります。
具体的な活用例として、メンズシェーバー「ラムダッシュ」に搭載されるリニアモーターの設計が挙げられました。磁場、回路、運動の3つの現象を同時に扱う連成解析手法(複数の物理現象が互いに影響し合う現象をまとめて解析する手法)とAIを組み合わせ、構造を探索させた結果、設計者の経験に基づく現行商品の設計値を上回る高出力な構造を導出しました。
同社は、生産年齢人口の減少に伴う設計現場の人手不足などの課題に対し、設計の自動化によるモノづくりの変革を目指しています。
出典
- 限界性能はどこか? パナソニックの「設計AI」が導く勘と経験を超えた設計解 (ITmedia AI+、2026-09-29)