電源開発は、カメラやセンサーを搭載したロボットなどが現場の状況を把握し、自律的に判断して動作する「フィジカルAI」の導入を進めている。同社は第Ⅲ期(2026~2027年度)のDX推進において、AIを従業員の「相棒」と位置づけ、重要インフラの保守・点検の高度化を目指している。
具体的な取り組みとして、送電線点検におけるドローンの自律撮影や、不安全な動作を映像から検知する「不安全検知AI」、4足歩行ロボットの活用などが進められている。また、火力発電の運転支援として、現場の知見を特化型LLM(大規模言語モデル)に取り込み、操作判断や異常時対応を支援する試みも行っている。
設備の維持管理においては、センサーや点検データに基づき保全時期を決定する「状態基準保全(CBM)」への転換を推進している。これに伴い、複数のロボットを共通管理する「電力設備点検ロボット管理プラットフォーム」の開発にも取り組んでいる。
AIの学習基盤として、重要データを扱うための自社制御のデータセンター建設も進める。日立製作所と協業して進めるAIデータセンターでは、再生可能エネルギーを利用し、天候による発電量の変動を有効活用することを目指している。
出典
- 「デジタルの言葉が聞こえない」と言われた電源開発が、DX開始4年でフィジカルAIに挑むまで (ITmedia AI+、2026-09-29)