IDCの調査によれば、AIエージェントがSaaSのビジネスモデルを不要にするという「SaaSアポカリプス(SaaSpocalypse)」理論は、業界のトレンドを誤読したものであることが示されている。AIはSaaSに取って代わるのではなく、既存のエンタープライズ・アプリケーションのデータモデルやワークフローを活用することで、その中で機能することが期待されている。
この調査では、エンタープライズSaaSアプリケーションが、記録システム、ワークフローのオーケストレーター、およびデータガバナンスの枠組みとして機能していることが強調されている。AIエージェントが動作するには構造化されガバナンスの効いたデータを必要とするため、SAP、Workday、Salesforce、Oracleといった主要ベンダーは、JouleやAgentforceなどのAI機能を既存のスイートに直接組み込み、これらのシステムを回避するのではなく、強化しようとしている。
IDCのデータによると、企業の32.8%がアプリケーションに直接組み込まれたAIエージェントに対して少なくとも10%高い料金を支払う意向があり、18%は30%以上のプレミアムを支払う意向がある。さらに、エンタープライズ・アプリケーションの価格設定のうち、消費量または成果に紐づく割合は今後10年間で63%に達すると予測されており、従来のユーザー数単位のサブスクリプションモデルからの転換を示している。
出典
- 「AIがSaaSを消す」は根本的な誤解 IDCが示す“本当に起こる変化”とは (ITmedia AI+, 2026-09-28)
- IDC